オリンピックまであと1年と迫り、準備が着々と進められています。
オリンピックといえばメダルです!優勝者に金メダル、準優勝に銀メダル、3位に銅メダルが授与されます。
ところで、オリンピックの表彰式では、一般的な表彰式ではおなじみの「賞状の授与」がないですよね。しかし、別に彼らが賞状を受け取っていないわけではありません。当然ながら、オリンピックにも賞状が存在しています。
メダルに比べると地味な扱いを受けていますが、普通の厚紙に適当に印刷されたものではなく、凝ったデザインの、きちんとしたものが渡されています。
ここでは、オリンピックの賞状にスポットを当て、何位までもらえるのか?作成枚数やデザインや言語について紹介していきます。
東京で行われるオリンピックでは、賞状も、日本らしい工夫がなされているようです。オリンピックが待ちきれないという人は、賞状にも注目してみましょう!

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東京五輪賞状がもらえるのは何位まで?
オリンピックの競技で、決勝戦が終わり、順位が確定したときに、メダル圏外だった選手に対し、「5位入賞」「8位入賞」と評しているのを聞いたことがありませんか?
じつは、オリンピックでは、8位以内に入った選手をすべて、「入賞」として評価しているのです。そして、入賞した選手全員に、賞状が渡されています。
授与式がテレビで放送されるわけではないので、4位以下の選手が賞状を受け取っているというのは、意外と知られていない事実ですよね!
ちなみに、この点はオリンピック憲章できっちりと決められています。1位から3位までの選手にはメダルと賞状を、4位から8位の選手には賞状を渡す、と明記されているのです。
表彰式では、賞状を渡すシーンがないように思えますが、メダルをもらった選手も、あとで賞状をもらっているということですね!
東京五輪賞状のデザインは?
そんな賞状のデザインですが、メダルと同じく、大会ごとに異なります。
2020東京オリンピックのデザインはまだ公表されていませんが、以下のサイトで過去のデザインが確認できます。上のサイトでは、大会名の部分をクリックすると、拡大表示することができます。
http://olympic-museum.de/quickview/all_diplomas.htm
どれもかなりかっこいいですね!学校などで渡される賞状とは違い、縦長のものが多いようです。
過去、日本で行われた大会のものを見ると、1964年の東京大会と、1972年の札幌大会では、正方形に近かったことがわかります。でも、1998年の長野大会のときには、海外のものと同じように縦長になっていますね。
今回がどんなデザインになるのか、楽しみです!
東京五輪賞状の文字の言語は?
古い時代の賞状を見ていると、だいたい、その国の言語を使用して書かれていることがわかります。
過去の日本大会でも、1964年と1972年は日本語を全面に押し出していますね!ただ、1998年には、英語が多めで日本語は少なくなっています。
そのあたりの大会から、全体的には英語を使用しつつ、その国の言語もどこかに入れる、というスタイルに変わっているようです。
開催国の言語だけで書かれていると、間違っていても気が付かない可能性もありますし、受け取った側の気持ちからすれば、世界の共通語である英語で書いてくれた方が、ありがたいのかもしれません。
今回の賞状も、日本語が一部に使用され、全体的には英語で書かれた賞状になるものと思われます。
東京オリンピックの賞状は美濃和紙!
今回のオリンピック・パラリンピックの賞状には、岐阜県美濃市で作られている、「美濃和紙」が採用されることになりました。
美濃和紙については下で詳しく紹介しますが、オリンピックの賞状は、「本美濃紙」の材料及び技術を使用して、手すきで作られるそうです。
美濃和紙とは?
美濃和紙は、奈良時代から続く伝統的な和紙です。古くから、障子や包み紙、灯籠用の紙として使われていたそうです。
鎌倉から室町時代にかけて、公家や僧侶、商人たちの手を経て広く流通するようになりました。
岐阜県の長良川及び長良橋の近辺は、美濃和紙の陸揚げなどを行う港町と、それを売る問屋町として栄えました。岐阜提灯や岐阜和傘、岐阜うちわなどは、伝統工芸として今も受け継がれています。
そんな美濃和紙のなかでも、原料に「こうぞ」を使用し、伝統的な製法及び製紙用具によって作られ、伝統的な色沢や地合などを持つものを、「本美濃紙」と呼びます。
1985年、美濃和紙は伝統工芸品の認定を受け、1969年には、本美濃紙の製法が重要無形文化財に指定されました。さらに、2014年にはユネスコ無形文化遺産にも登録さています。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、この本美濃紙の材料及び製法を使用して、賞状が作られるそうです。
賞状は何枚作るの?
入賞者全員に配られるとなると、賞状の数はかなりのものになりますよね。
個人競技なら8枚で済みますが、サッカーとか野球のようなチーム競技は、ベンチ入りしている全員に対して渡されるわけで、さらに同着3位の人がいたりすると、数はさらに増えることになります。
ちなみに、オリンピックとパラリンピックを合わせたメダルの総数は、およそ5000個だそうです。つまり、1位~3位までの人数がおよそ5000人ということですよね。
そうなると、入賞する人はその倍以上ということです。つまり少なくとも1万枚以上の紙を、手漉きで作ることになるわけです。
美濃市の職人さんは、かなり大変なことになりそうです。
日本の伝統工芸で作られる賞状を要チェック!
伝統的な製法で作られる和紙の賞状、どんなものなのか、ぜひ見てみたいですね!
デザインについても、いずれ公表されると思うので、楽しみに待ちたいところです。
オリンピックの情報は、毎日少しずつ追加されていきます。本番が始まるまであと1年足らず、気分を盛り上げて、見守っていきましょう!
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